鍵の話

玄関や金庫に比べると件数は少ないですが、オフィスなどで使われるスチール家具の鍵トラブルもあります。
デスクや書庫、キャビネットやロッカーなどオフィスや学校で使われる家具には鍵が付いているものが多いです。
これらの鍵は小さいものが多いので紛失してしまうことが多いみたいです。

スチール家具の鍵も玄関の鍵と同じで10年~20年ほどで古くなってきます。防犯性などあまり気にしないかもしれません。しかし、あまりに古い鍵を使うのも心配です。
また、従業員の入れ替わりがあったり、鍵をもったまま辞めてしまったスタッフがいる場合などは念の為にロッカーなど鍵の交換をしておいたほうがいいかもしれません。
アルバイトスタッフが多く、入れ替わりが多い職場では定期的にロッカーの鍵交換をしておいてもいいかもしれません。

また、重要な書類を収納する書類棚やキャビネットなどは鍵を2つ以上つけておいてもいいかもしれません。南京錠など簡単に取り付けられる鍵などはおすすめです。番号をプッシュするタイプの南京錠なら必要な鍵の数は変わらないので便利かもしれません。

温泉施設やプール、ジムなどで使われているコインリターンタイプのロッカーも定期的にメンテナンスが必要です。
特に不特定多数の人が鍵を使うので紛失や故障などのトラブルが考えられます。もしお客さんが紛失した場合にはどのような対処をするのか決めておく必要がありますね。

金庫の鍵

金庫というとお金持ちが持っているイメージがありませんか?
大きな家や会社で使われているものという印象を持っている人が多いと思います。
しかし、実際には会社や店舗はもちろん、一般的な家庭でもよく使われているものなのです。
特にお年寄りのいる家庭で使われていることが多いという印象を受けます。印鑑や土地の権利書、身分証など重要なものを金庫の中にしまっているのです。金庫の中にしまってあるのはなにも現金だけではないんですね。

金庫には大きく分けて三種類あります。
手提げ金庫とも呼ばれる簡易金庫と家庭用金庫、業務用金庫です。
簡易金庫は持ち運びに便利なサイズの金庫です。
家庭用金庫は大人の男性なら一人で持ち上げることができる重量のものです。一般的にはみかん箱程度の大きさです。
業務用金庫はハンドリフトなどの道具がないと持ち上げられない重量のものです。完全に据付を前提としています。業務用金庫をご家庭で使っているケースもあります。

これらの金庫はシリンダーとダイヤル、テンキーのいずれか単体や複合で鍵をかけています。一般的にはダイヤルとシリンダーの組み合わせが多いでしょうか。

鍵が開かなくなった、鍵を紛失してしまったという時に鍵屋が呼ばれることがあります。金庫は鍵があっても暗証番号を忘れたりすると開けることができないので片方どちらかが欠けると鍵屋にあけてもらうしかありません。

玄関の鍵を開けて欲しいという依頼はほんとうに多いです。
鍵開けというとピッキングで開けるシーンを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、最近はピッキングで開けることも少なくなってきています。
なぜなら鍵の性能が上がってピッキングでは開けられないものが増えているからです。
特殊解錠装置などの道具を使って開けたりすることがありますがこれも万能とは言えないものです。開けられる鍵と開けられない鍵があるからです。

鍵屋さんはなるべく壊さないで開けられる方法を考えるのですが、それでも破壊しか方法がないというケースが多いです。破綻の場合には電動工具を使用します。シリンダーを破壊して開ける方法です。破壊とは言いますが、最終的に復旧できるようには尽力します。

ミワロックのU9なども破壊しないと開けることができない鍵です。
高性能シリンダーというだけあって破壊するにも時間がかかります。破壊するまでに時間がかかります。
鍵屋の作業からいうと破壊は大変な作業です。しかし、破壊に耐えられるように作られているのは家や財産を守るための鍵ですので当然のことです。

鍵メーカーも空き巣に壊されないように丈夫な鍵を作っているので開けにくく壊しにくい鍵が増えるのは当然のことです。
困っているお客さんに対応しなくてはならない鍵屋はなるべく鍵を壊さずに早く鍵を開ける方法を身につけていかないといけませんね。

 

鍵開けに関してアニメや漫画で見かけるような方法で開けるものだと思っている人も多いですね。
子供が名探偵コナンのようなアニメの影響で針金やヘアピンをつかって鍵を開けようとしたり、大人でもルパン三世のイメージで金庫に聴診器をあてて解錠すると思っている人がいます。
実際には聴診器を使ってもあまり意味がありません。

他にもフィクションの世界ではボールペンで鍵を開けたり、普通はピッキングできないような鍵をピッキングで開けたり・・・。
最近は生体認証システムなども映画やアニメでよく見られるようになってきましたね。
フィクションでの表現は自由なのでこのような嘘を書いてもさほど問題ではありません。
ただし、それに影響された子供が鍵を開けようとして鍵穴を壊してしまうというようなトラブルがあります。
親御さんは子供が成長するに連れてフィクションと現実の違いを少しづつ教えていくといいでしょうね。

逆にフィクションの世界には表現に制限が加えられていることもあります。本当のことを描くことができないという問題ですね。
本当に鍵を開けられる方法をアニメなどで教えてしまったらそれこそ問題です。

実際の鍵がフィクションの世界のように簡単に開くわけがないということだけ覚えておいて下さい。